神話辞典  文化地域  大項目  50音 

パールバティ、パールヴァティー Parvati

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インド、ヒンドゥー教の神話の女神。シヴァの神妃。ヒンドゥーの母神的存在。 名前は「山の娘」の意。父はヒマラヤ山の神ヒマヴァット。 シヴァ神との間にガネーシャをもうけた。

「山の娘」というだけありパールヴァティーはヒマラヤ近く標高3500m近い地域の聖なる山 ナンダデヴィに住むと言う。 ナンダは「祝福された」「デヴィ」は「女神」の意味の語。
近くの「花の谷」といわれる地域では夏の終わりに「花の谷祭り」があり、妖精、女神パールバティが 宿ると信じられている幻の白い花 「ブラフマカマル」が摘まれ、祭式の中でパールヴァティー像があらわれる。
また神話物語ではパールヴァティーが産まれた時、花(華)が降ったという。
(インドでよくみられる考え方だろうか、仏教経典にも天から曼陀羅華(まんだらげ)、 曼殊沙華(まんじゅしゃげ)が降る「散華(さんげ)」の場面が説かれる。)
(「ナンダデヴィと花の谷国立公園」は世界遺産)

v ある物語ではパールヴァティーの子でないシヴァの子6人がいたが、 たいそうかわいがり、強く抱きしめたとき、体がひとつ頭が6つの カールティケーヤスカンダ 韋駄天)になったという。

シヴァがパールヴァティーの肌が黒いのを難じたとき、 パールヴァティーがそれを恥じて、森にひきこもり苦行者になったことがあった。 それをブラフマーが感銘し金色の肌の女神ガウリーにしたという。 また異説では肌の黒いのがカーリー女神になったという。

あるときパールヴァティーがいうことをきかないので、シヴァが女神を 漁師の妻に変えた。しかしパールヴァティーは機会をうかがい、 シヴァに這いあがって両目を指で覆った。世界は暗闇になった。 シヴァはそれで額に第三の目をつくったという。

参考資料
・日本大百科全書 (小学館)

 

関連項目一覧
ガネーシャ (神:聖天)
カールティケーヤ (軍神)
カーリー (女神)
ブラフマー (神)
シヴァ (神)
インド (文化地域)

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