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ウイグル Uighur , Uyghur >>関連項目一覧


ウイグル民族。歴史的なウイグル王国などに絡んだウイグル民族と、現代中国の新疆(しんきょう、シンジアン)ウイグル自治区等に居住するウイグル民族とに 大きく分けて考えられるようだ。 漢字では、古代は「回鶻(かいこつ)」「畏兀兒(ウイグル)」と表記。20世紀以降では「維吾爾(ウイグル)」とも。

天山(テンシャン)山脈を挟んで中国最大の省、新疆(シンジアン)ウイグル自治区を中心に約720万人とも800万人とも 全土では1000万人ともいわれる。この地域には西遊記で有名な火焔山もある。
この地域のウイグル民族は、豊富な楽器を持ち、情熱的な歌と踊りが知られ、老若男女誰もが得意だという。
イスラム教徒のためか羊料理が多い。また服装ではカラフルな帽子を日常的にかぶり、親友に贈り物にもする。 丈の短い衣服を着たり、帽子をかぶらず外出したり、年長者の前にでたりはしないという。

トルコ系(チュルク)の遊牧民族の一つ。モンゴリアから南シベリアに広く居住していたようだ。 古くは744年、突厥(とっけつ)を破ってモンゴル高原にウイグル王国を建てた。 1世紀の後に内紛とキルギス人の侵入によって滅亡したが、一部が西域に移り、西ウイグル王国を建てた。 13世紀末、元に帰属した後、乱によって国を失ったという。 この13世紀末の国家崩壊後は、ウイグル人はソグド人にかわって内陸通商ルートを抑え、元朝統治にも人的、文化的に深く関与したという。

ソグド人との関わりが深く、ソグド文字(後にウイグル文字に発展)やマニ教を受け入れた。また仏教も信仰されたが、 中央アジアのウイグル人はチャガタイ・ハン国の支配を受けてイスラム化を深めた。この流れでウイグル民族という意識は薄れていった ともいわれる。

現在ロシア領内や、中国の新疆ウイグル自治区に採用されている ウイグルの名称は1920年代以後のもので、言語的要素を除き、かならずしも古代から連続した実体をさすものではないともいうが、 歴史や実態は詳細ではないようだ。しかしウイグル民族としての意識を持っているという。

世界ウイグル会議(日本語版)


 
関連項目一覧
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イスラム 【文化地域項目】
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