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風 Wind >>関連項目一覧


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世界各地で、人類が認識する自然現象でひとつであり、自然の神格化の神として風の神はよくみられる。 また嵐の神格となると強大な力や破壊をもたらす神となる。
船や海と関わる地域、また農耕などで雨や雷とも関連して関わる地域、台風、ハリケーンなど季節的な大風が発生する地域などで とらえられかたは違う。

人間が風を利用したものとしては古くは帆船(古代エジプト他)や灌漑・製塩用の風車(古代インド、中国 後にヨーロッパへ)などがある。 現代では風力発電が目立つだろうか。
海洋国の古代ギリシャでは、東西南北の風の神があった。他の文化圏でも、ひどく目立つ存在ではないが風の神がいる。

風に関する語彙をみると、文化圏での違い、特徴がおもしろいかもしれない。 割合、神や祭事、民俗的なものと関わった名前であったりする。

日本では「風潮」「風流」「風習」「風聞」「風のうわさ」など事物、出来事、人々の心情、とくに一時の、時流にのって起きた事柄を風にたとえたりする。 例:「維新の風」「(選挙などで)風がふいた」「娑婆の風は冷たい」「世間の風あたりが強い」「臆病風にふかれる」など


日本:シ、チ (コチ東風、ニシ西風、アラシ嵐 風の神しなつひこのみこと)
沖縄:はえ南風
級長津彦命(しなつひこのみこと)、級長戸辺命(しなとべのみこと)の男女二神 日本書紀

テンペスト tempest:嵐、暴風雨、または動乱
ラテン語tempestas tempus「時間、季節」に関するものから荒れた、悪天候のことに。13世紀頃かららしい。
台風、颱風(たいふう) 大正時代から それ以前は大風、嵐、古くは野分(のわき)
タイフーン
颶風(ぐふう)
サイクロンcyclone kyklos(とぐろまいた蛇)という古代ギリシャ語から。インドの気候に使ったのは1800年代のようだ。
インド洋に発生する発達した熱帯低気圧。性質は台風と同じ。 ハリケーン:語源アメリカ先住民の神フラカン

(1年を周期とする季節風)
モンスーン monsoon (季節風)
本来はアラビア海で半年交代で向きの変わる風 アラビア語の季節を意味するマウシムmausimが語源 中世、インド洋-アラビア海航海したアラブ人が使った。 (年1度の祭、養蚕の季節、航海の季節をいった)
エテジア風etesiai 年を表すエトスetosに由来





参考文献
風の博物誌(下) (ライアル ワトソン著 河出文庫)  [下巻に民俗神話関連の章、巻末に「風の小事典」あり]

・大辞泉 (JapanKnowledge)
・eプログレッシブ英和中辞典 (JapanKnowledge)
・ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY


 
関連項目一覧
アイオロス 【ヘレネス(ギリシャ)王:風】
エアリエル 【ヨーロッパ:精霊:風,大気】
シルフィード 【ヨーロッパ:精霊】
ゼフィロス 【ヘレネス(ギリシャ):神:風】
ヤ・オ・ガー 【北アメリカ先住民:イロコイ民族:精霊:風】
ルンタ 【ポェパ(チベット),仏教:馬】

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