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聖(セント)バレンタイン[デー] St. Valentine [day]

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ヴァレンタインとも。キリスト教の聖人。3世紀頃、 ローマ皇帝クラウディウスが遠征する兵士の 後顧の憂いを絶つため、結婚を禁じた。その事に反対したバレンタイン (ラテン語:ウァレンティノス)司祭は、270年2月14日処刑された。 その日が記念日とされバレンタインデーと呼ばれる。

この風習は、この季節が木々が芽生え、小鳥の繁殖期である(配偶者を選ぶ) ことと結合したらしい。あるいは2月14日に鳥が配偶者を選ぶ、と信じられていた。
また2月中旬に行われていた豊作と厄除けの祭り、ローマのルペルカリア祭が形を 変えて残ったものだという説もある。

親子が愛の教訓と感謝を書き記したカードを交換するのは1840年代にアメリカで はじまり、 20世紀になって男女が愛を告白して贈り物をする日とされたようだ。(ドイツでは 運命の日、不幸の日とされている)

日本では商業主義的に移入されたようだ。1936年と1952年に神戸の モロゾフ菓子店がチョコを贈る習慣を宣伝したが発展しなかった。 関東では1958年、東京のメリーチェコレートカンパニーが宣伝した。 はじめは流行らなかったようだが次第に盛んになり、現在に至る。

参考資料
聖者の事典 (エリザベス・ハラム:編 鏡リュウジ/宇佐和通:訳 柏書房)
・日本大百科全書
故事名言由来・ことわざ総解説 (自由国民社)

 

関連項目一覧
キリスト教 (文化地域)
聖人 Saint (大項目)
フェブルウス(ルペルカリア祭) (ローマ:神,祭り)

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