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シャーマン シャマン shaman >>関連項目一覧


主に失神、幻覚を伴う忘我状態・恍惚状態になることで自然界の諸霊、精霊、神々と交信する者のことで、ツングース語のサマンが語源。日本でいう巫覡(ふげき)のこと。

これがロシアを通って学術語になったという説があり、他にも宗教学上の用語としての由来として、サンスクリットのシュラマナ sramana、パーリ語のサマナ samana(沙門の原語)からの借用説、イラン語のシェメン shemen(偶像、祠)からの転化説がある。

現在では宗教学上、民俗学上で地域・民族を問わず使われる。シベリア、中央アジア、インドのムンダ族、韓・朝鮮半島、日本、インドネシア、北・中・南アメリカ先住民族に制度化されたものが見られ、その痕跡が古代インド、シナ、イラン、スキタイ人などに見出される。

この辞典では広義の、学術用語としてのシャーマンは巫術師、シャーマン的聖職者として、アジア地域の、巫術師を母語でシャマンと呼ぶ場合と区別したい。

中央・北アジアの諸民族におけるシャマンと同義語の名称
オュナ(チュクチ語)
ブゲ、ボー、ベゲ(漢字の巫)
バクシ、パクシ、パクス(漢字の博士)
ボー(モンゴル)
ザイラン(モンゴル)
オドガン(モンゴル)
イドガン(モンゴル)
ウダガン
ウティガン
イティガン
トゥシクル(アイヌ)
イタコ(女巫)
カム、カミ(トルコ・タタール語・蒙古語)

その他の地域のシャマンに該当する者の名称
アンガコック(イヌイット)
アガシコック(イヌイット)

民話・伝説に語られるシャマン

クシトゥク・ハム
ケギャリリク(チュクチ)



余談だが、日本ではシャーマンを題材とした1990年代のコミック・アニメ作品「シャーマンキング」が有名。
他にも、シャーマンといえばファンタジーRPGやゲームにでてくるキャラクターとして普通に認知される。

 
関連項目一覧
アンガコック 【イヌイット:巫術師】
ケギャリリク 【シベリア:サハ:巫術師】
コン・ソン 【タイ:巫術師】
タンキー 【漢民族:巫術師】
ナッ・カドー 【ミャンマー:巫術師】
ノイド 【スオミ:巫術師】
バリアン 【バリ島:呪医,シャーマン】
ボー 【モンゴル:巫術師】
マナン 【ボルネオ:巫術師】
ムーダン 【韓・朝鮮半島:巫術師】
ヤクスタトル 【アメリカ先住民族:英雄:巫術師】
ユタ 【日本:沖縄:巫女、シャーマン】

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