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ロザリオ Rosário >>関連項目一覧


キリスト教で用いられる数珠の一種。「ロザリオ」はポルトガル語で「バラの花輪」の意。 カトリック信者が用いる物は五連からなる鎖を環状につないだもので、 一連は十個の小さな珠と一個の大きな珠からなり、その他に三個の小さな珠と 二個の大きな珠、十字架がついているのが普通であるようだ。

また、聖母マリアに対する「ロザリオの祈り」というものがあり、聖母マリアの生涯について黙想しながら 主の祈り一回、天使祝詞(アヴェ・マリア)十回、栄唱ひとつずつを、指で珠をくりつつ唱えるもの。聖母マリアの取次ぎを願うのに特別に効果があると信じられ、普及しているという。

元々は古くからインドで用いられたもの。サンスクリット語ではジャパ・マーラー、 ジャパは「マントラ(真言、呪文)を低い声で唱えること」、「マーラー」は花輪などの輪を 意味する。

伝わる過程でジャパ・マーラーがジャパー・マーラーと聞き違えられ、 「ジャパー」(バラの一種)の輪、「バラの花輪」となったらしく、ヨーロッパ・キリスト教圏では ラテン語「ロサリウム」、英語「ロザリー」、ドイツ語「ローゼンクランツ」と呼ばれている。

インドではマントラを何回唱えたか数珠の珠をひとつ一つまさぐりながら確かめる。 神の名や呪文を唱える時便利なものとしてイスラーム圏に伝わった。 仏教、ヒンドゥー教の寺院がイラン北部、テヘランの近くにも建てられていたので、 8,9世紀ごろアッバース朝がイラン、アフガニスタンまで勢力を拡げた時 伝わったようだ。

イスラーム圏にいた少数のキリスト教徒や十字軍の際などに ヨーロッパへも伝わったらしい。

 
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