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レイシ 霊芝 (一芝 ling zhi*)

*発音表記は標準話におけるものを参考までに記載。
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靈芝。中国の伝承、道教における不老不死の植物。万年茸(まんねんたけ)、瑞草ともいわれるようだ。 草、あるいはキノコのようなもので、食べると少なくとも500年分の命を授かるという。

サルノコシカケ科マンネンタケ。漢方では乾燥させ薬にする。とても苦い。 古くから不老長寿の神仙薬といわれる。高血圧、高脂血症、動脈硬化などに有効であるという。

レイシにまつわる伝説にこんな話がある。

楊貴妃の姉、カク国夫人が、ある僧から人語を解する小猿を買い取った。ある時、レイシを 見せると、 袁(えん)という名の美しい少年の姿になった。話を聞くと、元は薬草取りの子で、蜀山で 薬草を取って3年間暮らしている時、 薬草を食べ続けていたら小猿になってしまったという。袁はここでも薬草を食べ続け、 今度は侍女と一緒に猿になってしまった。 射殺させると木偶人形になった。
(*筆者注:猿[エン]になるものの名が袁[エン]というのは言葉遊び的なものか  中国の物語にはよくある符号)

日本の国語辞書によると「マンネンタケ」のことだという。以下、古い文書にみえる霊芝
菅家文草(900年頃)二・九日侍宴。各分一字「算取重陽名教楽、此生長断茹霊芝」
右記(1192年)「若比草木。木有椿。草有霊芝」
若木集(1377年)

近年のテレビ番組では、中国で、水中にある丸いマリモのようなものを霊芝、肉霊芝、 といって紹介するようなものもある。

参考資料
薬草入門 (カラーブックス)
現代中日辞典 増訂版 (光生館)

 

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