神話辞典  文化地域  大項目  50音 

オーディン (オージン) Óðinn odin

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ゲルマン、北欧神話の主神。(ドイツのヴォーダン)
ボルと霜の巨人の娘ベストラの子。 最も古い戦いの神、または嵐の神だったというヴォーダン wodanから、時代の移り 変わりと共に様々な神格を 持つようになった。戦いの神であり、詩の神、智慧、魔術の神でもある。名前の 原義は「怒り」「猛々しさ」「凶暴さ」の意味だったという。
妻の女巨人フィヨルギン(ヨルズ)との間に 息子トール神をもうける。

魔力の代償に片目となり、ふちの広い帽子をかぶり、青い外套を羽織っている。 魔槍グングニルを 持ち、魔馬スレイプニルを駆る。指、または腕には黄金の輪ドラウプニルをつけている。 また世界の出気事を伝える 大ガラスのフギンとムニン、またヴァルハラ宮で自分の代わりに食事をとらせる狼、 ゲリとフレキを従えている。

オージンは、乱暴な霜の巨人たちが気に入らず、その兄弟ヴィリとヴェーと共に ユミルを殺し、その体から世界を 創造した。また、この3兄弟は海岸に流れ着いた2本の流木から最初の人間を創った。 トネリコの木から創られた 男はアスク、ニレの木から創られた女はエンブラと名づけられた。その後、 世界の中心に神々の住処アースガルズ を築き、大広間フリズスキャルヴに玉座を構えた。

またオージンはヴァルファルズ(戦死者の父)と呼ばれるように、地上の戦いに 女神ヴァルキュリャを遣わし、 優れた戦士の生死を決定させ、 名誉の死を遂げた優れた戦士をオーディンの館グラズヘイムの広間 ヴァルハラへと導かせる。 世界の終焉の戦いの時には、ヴァルハラの540の各扉から800人ずつの戦士達 (エインヘリアル)が飛び出すという。

巨人族とロキの率いる魔物の軍勢との最後の戦いで、オージンはフェンリルに 呑まれて死ぬ。

英語の水曜日Wednesdayは「Woden's day」で、ヴォーダン、オーディンの日の意味。 (古期英語 Wodnesdag 中期英語 Wednesdai 中期ドイツ語Wudensdach , Old Norse Odinsdagr, Swedish Onsdag, Old Frisian Wonsdei)
これはローマの水曜日mercoledi、マーキュリー Mercury、 メルクリウス神の日だったものが オーディンの日に転化されたもの。

参考資料
中世文学集〈3〉エッダ;グレティルのサガ (ちくま文庫)
北欧神話 (菅原邦城:著 東京書籍)
エッダとサガ―北欧古典への案内 (新潮選書)
北欧神話と伝説 (グレンベック 講談社学術文庫)
北欧神話物語 (クロスリィ・ホランド:著)

 

関連項目一覧
ゲルマン、北欧 (文化地域)
ヴァルホル(ヴァルハラ) (オーディンの館)
ヴァルキューレ (北欧:女神)
ヴォーダン (ドイツ:戦神,嵐,冬,死神)
グリム (ゲルマン,夜の精霊)
グングニール (武器:槍)
スレイプニル (馬)
ユグドラシル (世界樹)
フェンリル (狼)
ロキ (神)
バルドル (神)
ユミル (巨人)
ヨルズ (女巨人)
フィヨルギン (女巨人)

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