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ネコルパ >>関連項目一覧


ドュルック・ユル(ブータン)の伝承の悪霊。ダショーという敬称をつけて呼ばれることもある。

このような目にみえない存在がいて、善良なものや邪悪なものがいると考え、人々はこのような霊たちを怒らせないよう、仲良くつきあうように子供の頃から教えられる。

タン谷というところでネコルパの力が大変強くなった時、人々に病がはやり、牛も弱って死に、不作や橋が壊れるなど災いが起こり、その災いが起こるたび、ネコルパもますます強くなったというので、長老たちは高僧を招き、ネコルパを沈めてもらうように頼んだ。高僧は悪霊を封じるための儀式の準備した。仏壇を作り、その前に金属の三角の箱を置き、まわりに刺のある枝で囲み逃げられないようにした。様々な儀式の末、箱の中にネコルパをとりおさえ、川の一番深いところへ投げ込んだ。

その後、長い間ネコルパはもう力のない霊だといわれるようになったが、ある日、ひとりの若者が川から打ち上げられた箱を見つけ、あけてしまった。中に鳩がいて飛び立つ時「キゾン・チョラさん、私は決してあなたやあなたの親族は傷つけません」といった。

ネコルパは復活し、タン谷で最も恐れられる霊になった。人々は霊を鎮める儀式をかかさないが、キゾン家の人たちは苦しめることがないという。

 
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ドュルック・ユル(ブータン) 【文化地域項目】

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