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メネフネ menehune

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メナフネmenahune,メニフニmenihuniとも。ハワイ諸島の伝承の小人。背の高さは15~60cm位だという。膝まで伸びた長い黒髪で裸の身体を隠している。とがった耳をしている。 夜に海にとびこむのも好きで、水音がすればそれはメネフネだという。女のメネフネは人間と結婚する者もいて、 メネフネの間に生まれた子ども親族のメネフネに助けを求めることができた。

いまもメネフネの子孫だと主張する人々がいる。

メネフネは大勢で、一晩で石垣、水路、養魚場、ヘイアウ(神殿)を造ったりするという。いまもメネフネがつくったという石垣がある。

仕事を頼むと「一晩家から出ないこと、決して覗かないこと、たくさんの魚料理など食べ物を用意すること」と言う。 一晩中作業するがニワトリが朝を告げるまでに終わらないと中断して姿を消してしまう。

カウアイ島には人間より前にメネフネが住んでいたという。フレイア川の河口近くにメネフネが一晩でつくったというアレココという 養魚場がる。アリイ(首長)のための魚を確保しておくために使われていた。

普段は洞窟の中で幸せに暮らしている。彼らに遭遇するのは森の中なので、注意しないと 不注意な者や詮索好きな者には小さな矢を射ってくる。
この小さな弓は人間の心臓に矢をうちこんで恋をさせるという。

フクロウを恐れている。悪ふざけが過ぎるとフクロウの神ポウプエオがフクロウ(プエオ)を召喚しメネフネを森へ追い返す。

山に通じるトンネンルから山の悪霊が出て彼らの魚を盗みにくることがあったとき、ひとりずつしか通れない狭いトンネルを掘り、 出口で待って一人ずつやっつけたという。

メネフネは雨を降らすどんよりした空の色を嫌い虹を作ったという(ハワイでは6色)。 赤:王家を象徴するカヒリの赤い羽根
オレンジ:イリマの花
黄:バナナ
緑:シダの
青:深い海の水
紫:王女のドレスから少々
強いマナ(神秘の力)を持つカフナ(聖職者・専門家)がすべてを混ぜ合わせてサトウキビの茎に入れて取り出した。 そのしずくは太陽の光に6色に輝いた。弓につけて空に放ったので雨の粒に蓄えられ虹がかかるようになった。

類似した伝承で夜の精霊メナフーンがいる。

参考資料
ALOHA!ハワイ語 神話編―フラとハワイを愛する人々へ (素敵なフラスタイル選書)
図説 妖精百科事典 東洋書林

 

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