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チハヤフル ちはやふる ちはやぶる 千早振る >>関連項目一覧


知波夜布留。日本の伝承で、「勢いの強い恐ろしい神」の意味。
「ちはやぶ」は「いちはやぶ」が変化したもので「勢い烈しくふるまう」こと。「あらぶる」の語と続けて使うことも。 中世では「ちはやふる」「ちわやふる」とも。*日本語では濁音は省略される表記もあった
または宇治にかかる言葉。かかり方は「勢い激しく荒々しい氏」の意味。 「神」や「宇治」(氏)にかかることば。 また、そのほか神に縁の深いものを表す語。 斎垣(いがき)、天の岩戸、玉の簾

「ちはやぶる 神代もきかず 龍田川 から紅(くれない)に 水くくるとは」(在原業平)
が有名。
これを珍解釈する落語「竜田川」もある。 他
古事記 上「故(かれ)、此の国に道速振(ちはやぶる)荒ぶる国つ神等(ども)の多在(さはな)りと以為(おも)ほす」
日本書紀 神代下(兼方本訓) 「残賊強暴(チハヤフル)、横悪(あや)しき神者(かみとも)有り」

万葉集2-199「千磐破(チはやぶる) 人を和(やは)せと まつろはぬ 国を治めと」(柿本人麻呂)


直接関係ないかもしれないが「千早(ちはや)」は、 巫女などの神事に奉仕する女性や台所仕事をする女性が用いた襷(たすき)のことをいう。 または、巫女や先払いの神人などが着る服。白布に花鳥草木を青摺(あおず)りにした袖無し、のこと。

余談だが、 2010年代頃、小倉百人一首 競技かるた部を描いたコミック、アニメ作品『ちはやふる』が有名になった。

参考文献
日本国語大辞典 〔精選版〕 1
ちはやふる (末次由紀:著) ・大辞泉 (JapanKnowledge)


 
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