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アナーヒター anāhitā

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アナーヒーター、アナヒタとも。 古代イラン[ペルシャ]、ゾロアスター教の女神。名前の意味は「清浄無垢」。 水と豊穣を司る。アケメネス朝の時代(紀元前BC558-BC330)に広く崇拝されたという。 黄金を身に装い冠、宝石をつけた姿で描かれる。聖なる動物は鳩と孔雀。

アルタクセルクセス2世が国の主要な都市のすべてにアナヒタ像を立てるよう命じた。 小アジア、西アジア一体にアナヒタ信仰が広まった。古代でよくみられるが、 アナヒタ崇拝には聖なる買春がある。

アルタクセルクセス2世の碑文ではアフラマズダ神とならんでミスラMi0ra、アナーヒターの神名がみられる。

アナーヒーターはスペンタ・アルマイティを補助し、人間を不死の存在にする力のある神ハウマ とも関係がある。

また、バビロニアの金星女神イシュタルに由来するともいう。 七曜神として確かに金曜金星がアナーヒーターに割り当てられている。

参考資料
ヴィジュアル版世界の神話百科 東洋編―エジプトからインド、中国まで
世界宗教事典 (ヒネルズ:著 青土社)
ゾロアスター教 (講談社選書メチエ)

 

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イラン[ペルシャ] (文化地域)
女神 (大項目)

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