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火 Fire の神話・民話

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人類にとって火の存在は大きなもので、「火を使う」という要素が人間という種の特徴にもなり、 太古以来、食事や暖房、灯り、動物からの防衛手段など生活の中で大きな位置を占める。 また太陽の存在、この巨大な火の天体のもたらす恵みは、科学などなくても肌で感じ取るに余りあるだろう。 また、文明の発達の中、金属加工の技術の上でも火は大きな役割をもった。

考古学的には、アフリカで見つかった約150万年前の火の使用の跡が最も古いようである。自然の発火でなく、 自分たちの手で火をおこすようになったのは約20~30万年前だといわれているようだ。

火に関する神や魔物等の伝承は太陽、炉・竈、鍛冶、怪火などが見られる。時に山火事、落雷などによる火災は 怪火の仕業とされることもあり、怪火は自然現象の中の発火、発光現象も含めて考えられるようだ。 時代が下ると魔術的な位置づけ、錬金術等の中でも火は大きな役割をもった。 中央アメリカではイグアナが火の神とみなされているという。

・火をあらわす言葉
フォン(ゴート語) (フェーン現象の語源)
ほむら
フレイム
フランム
ブレイズ

日本の伝承で、室内の灯火などの火影(ほかげ)、火に映じた影には正体がうつる、 妖怪だとその真の姿が映り正体がわかる、という物語の場面がある。

参考資料
日本国語大辞典 〔精選版〕 1
ゾロアスター教 (講談社選書メチエ)

 

関連項目一覧
アキバ(秋葉) (日本:神:火伏、火除)
アグニ (インド:神:火)
アーザル・グシャスプ (イラン:神:火)
アペフチ・カムイ (アイヌ:女神:火:竈)
イグニス・ファティウス (ブリテン:妖精:火:怪火)
イルリヒト (ドイツ:怪火)
ウィル・オ・ザ・ウィスプ (ブリテン(イギリス):怪火、鬼火)
ウィル・ザ・スミス(鍛冶屋のウィル) (ブリテン(イギリス):妖精:火)
カウ (中国:魔物:鳥:太陽)
キジムナー (日本:沖縄:精霊:木:怪火)
ギラ (アッカド:火神】
ゴブニウ (ケルト:神:鍛冶)
サラマンダー (ヨーロッパ:精霊:火)
ジャック-オ-ランタン(鬼火) (ブリテン:火,精霊,ハロウィン)
シラヌイ(不知火) (日本:火)
スルト (ゲルマン:巨人:火)
セント・エルモス・ファイヤ(聖エルモの火) (ヨーロッパ:怪火)
ソウクン (中国:神:竃)
ソスリコ (カフカス:チェルケス語族:英雄)
タウゴウ (パプア・ニューギニア:霊:怪火)
ツォハノアイ (アメリカ先住民族:ダイン民族:神:太陽)
トケビ (韓・朝鮮半島:魔物:怪火)
ヌスク (シュメール、バビロニア:神:火)
ヘーリオス (ヘレネス:神:太陽)
ミスラ (イラン:神)
ミノヒ (日本:妖怪)
メルカルト (カナン:神)
ルミナス・サーペント (ヨーロッパ:怪火)

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