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ニュムペー nymphe  (ニンフ nymph)

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ニムフ、ニンペとも。英語 ニンフ nymph 複数 nymphs。古代ヘレネス(ギリシャ)神話の精霊、 女精。女の精霊を指す。女神に準じた存在ともいえる。多くの自然の精霊、山、海、木、川などのニンフがいる。 「ゼウスの娘」ともいわれる。
ギリシャ語ニュムペー nymphe (複数形ニュムパイ nymphai 意味は[美しい]若い女、花嫁、乳母)、 ラテン語nympha、古フランス語nimpheを経て英語nymphには14c世紀の記録がみられる。
ラテン語ではリュムパーlympha,lympheとされる場合もある。水の意味も持つ。

ニンフといわれるものには、多くのものがある。*()内は単数形
ネーレイデスnereids(ネーレイス)[海]
(オーケアニデス)[海]
オレイアデスoreads(オレイアス)[湖、草原、山]
ナーイアデスnaiads(ナーイアス)[泉、流水、小川]
ドリュアデスdryads、ハマドリュアデスhamadryads(ドリュアス)[オークの木、樫、檞かしわの木]
メリアデス(メリアイ)[トネリコ]
他にもセイレンエコー、女のサテュロス(サテュロイ)

29万1600年の寿命があるともいわれ、人間でも神でもないが神を親にもつsemi-divine female beings、半ば神聖な女性の存在 とされる。しかしほぼ女神といってもよいだろう。
海のネーレイデスは不滅不死であるが、泉や木のニンフは、樹と一緒に死んでしまう等不死ではないと思われていたようだ。 理由もなく木を伐るのは不信心な行為とされ甚だしい場合罰せられたという。これについては神木のオーク(樫)の木を切って神罰を受けた エリュシクトンの物語がある。

古代ギリシャ以降も、ヨーロッパ文化に取りこまれ、様々な伝承、モチーフとなり美しい女性の精霊が絵画や文学に登場する。 。またパラケルススは四大精霊の水にあてた。 1580年頃には英語で「若い女性young woman、女の子girl」の意味でも用いられたようだ。

ヨーロッパではニンフはエロいことの表現によく用いられるようである。
子どもを産んだ女性におきる子宮脱露現象で出る「舌」は性的に敏感な組織で、 膣壁よりはるかに敏感で、これを「ニンフの舌」と呼ぶ。

参考資料
図説 妖精百科事典 (東洋書林)
ギリシア・ローマ神話―付インド北欧神話
ギリシアの神話 (神々の時代) (カール・ケレーニィ:著 植田兼義:訳 中公文庫)
ギリシア・ローマ神話 (ブルフィンチ:著 岩波文庫)
・ Online Etymology Dictionary

 

関連項目一覧
ヘレネス[ギリシャ] (文化地域)
女神 (大項目)
エコー (精霊:森:こだま)
セイレーン (精霊,魔物)
ドリュアデス (木のニンフ)
ネレイデス (海のニンフ)
ハマドリュアデス (木のニンフ)
アイギーナ (ニンフ)
 
ヨーロッパ (文化地域)
パラケルスス (ヨーロッパ:錬金術師,医学者)
妖精 (大項目)

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