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フィンブルヴェトル フィンブルの冬 fimbulvetr >>関連項目一覧


フィムブルヴェトとも。北欧神話、ゲルマンの伝承、エッダ詩でのラグナロクの前兆であるという「大いなる冬」の意味。
この「フィンブル」はフィンブルテュールfimbultyr(偉大な最高神 オーディン)といった使われ方もする。

古い太陽が光を失うと、この冬がきて、雪があらゆる方向から吹きつけ、霜は厳しく、風は身を切るようにきつい。 この冬が三度続き、その間夏はないという。

この冬の前の三つの冬で世界中に大きな戦争があり、兄弟たちが貪欲のゆえ殺しあうともいう。 誰ひとりとして、殺人やシヴィヤスリト(近親間の血の汚れ)で父や息子を容赦しないという(ギュルヴィの惑わし 51章)

「巫女の予言」にあるように人間界の混乱・無法状態が諸世界に波及し、巨人の世界のおんどりフィヤラル、アース神のもとでは黄金のとさかの オンドリ、グッリンカルビが、冥府ヘルでは広間の煤赤色のとさか、煤で黒くなったとさかの雄鶏が鳴き、 「諸神(ラグナ)の、戦いの神々の大いなる運命(ロク)までみる」

資料
・北欧神話(菅原邦城:著 東京書籍)
・北欧神話 宇宙論の基礎構造(尾崎和彦:著 白鳳社)


 
関連項目一覧
北欧、ゲルマン 【文化地域項目】
ラグナロク 【北欧、ゲルマン:世界の終末】

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