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バサラ 伐折羅、婆沙羅、婆裟羅、婆佐羅

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バサラ中国、日本における道教、仏教の神。

道教においては、十二支の考え方から出た時間と方位の守護神、十二神将 の一人で、牛の時間と方位を司る。

仏教においてもほぼ同様だが、薬師如来の守護となっている。

語源はインドのサンスクリット語、ヴァジュラ(音訳:伐折羅 金剛、 ダイヤモンドの意)だとも言われる。 仏教の仏像では人間の姿で現わされているが、道教の絵画では牛頭の武将で描かれているものもある。

また、婆娑羅(ばさら)の字で、かぶき者、伊達者に近い意味で用いられる場合もある。
戦国時代の武士などで、佐々木高氏のように「バサラ大名」といわれるものもいた。 辞典的な意味では、遠慮なく、勝手に振る舞うこと、そのさま。放逸、放恣(ほうし)
「大酒遊宴に長じ、分に過ぎたる婆娑羅を好み」(北条九代記・八)
または、はでに見えを張ること、そのさま。
「一族若党共、例の婆娑羅に風流を尽くして」(太平記・二一)

なぜ十二神将のひとつが、「金剛(ダイヤ)」の意味の言葉が派手な変わり者のような意味になったかは未詳。

参考資料
・日本大百科全書 (執筆者:鎌田久子)
・大辞泉 (JapanKnowledge)
日本国語大辞典

 

関連項目一覧
ヴァジュラ (インド:武器)
ヤクシニョライ(薬師如来) (仏,如来)
ジュウニシンショウ(十二神将) (神)
中国 (文化地域)
日本 (文化地域)
仏教 (文化地域)
道教 (文化地域)

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