幻想世界神話辞典 文化地域項目大項目リンク集掲示板辞典TOP

バラカ Baraka >>関連項目一覧


イスラームにおける聖者ワリーwaliの持つ、カリスマ性、聖者性の行使のこと。霊力などの訳語もつく。また北アフリカ、モロッコでは聖者はマラブーMaraboutsと呼ばれ、より異端的になるようだ。

モロッコでは、バラカは神から与えられたものであり、また「バラカは血によって均等に保持される」ともいう。またバラカが消えて国中が夜になりかける時、必ずまたバラカを放つマラブーが現れる、とも。

時にバラカとは人心を集める行為、殉難、殉教、急逝などによってバラカを発揮するというか、そのような事象をともなってこそ人々は王や指導者をマラブーとして認め、認められることがバラカであるともいえそうだ。「バラカは血によって均等に保持される」というのは人気を受け継ぐということでもあるようだが、時に後継者争いも生んだようだ。

歴史的に、群を抜いたバラカの持ち主という、個人的な威厳がしばしばモロッコの王、指導者には求められたようだ。これはイマジゲンの祖先崇拝、英雄崇拝の伝統からモロッコのイスラームの特徴といえるマラブー(聖者)主義となった。

 
関連項目一覧
アフリカ 【文化地域項目】
イスラーム 【文化地域項目】

●このページのトップへ●


(C) Copyright Masahiro Aibara