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クロカミ 黒神 くろかみ >>関連項目一覧


日本の伝承、地名など。まだ調査の余地はあるが、鹿児島にみられる。

鹿児島県阿久根市には阿久根七奇(ななふしぎ七不思議)のひとつとして「黒神」という大岩がある。 江戸時代末に書かれた「三國名勝圖會」(三国名勝図会)にも阿久根七奇として載っている。
大正4年に発行された「出水風土記」には 「阿久根村波留にあり海岸を距ること五六町許なる水田の中に海中の礁の如き巨巌あり黒神と名づく 十月初丑日白餅を芭に入れ大索に掛て祭をなす往古唐船を繋ぎし時の慣例といふ」とある。

また桜島にも黒神という地名がある。阿久根の黒神とは直線で50kmほど離れており関係は不明。こちらの地名の記録も 三国名勝図会にあるが「黒上村」となっているという。しかし地名は途中で変遷することも多い。 江戸から明治22年までは黒神村だった。

「黒神温泉」「黒神神社」などあったが1914年(大正3年)の桜島の大正大噴火で黒神地区全戸687戸が埋没した。 黒神神社の高さ3mの鳥居も上部1mを残して火山灰で埋もれてしまった。 噴火の事を残すものとして昭和33年に県の文化財(天然記念物)に指定された。埋没鳥居として有名。

黒神神社は本殿が完全に埋もれている。この神社は「原五社神社、腹五社神社」ともいい、 また五社大明神といわれ、1798年(寛政十年)に現在の地に祭られたという。 桜島の鎮守で、月読命、彦火々出見命、素盞鳴命、鵜茅葺不合命などが祀られているという。

「黒神」という語が他の地域でもみられるか調査し追記したい。

 
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