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ボルネオ島の神話・民話 >>関連項目一覧


東南アジア、マレー諸島中の最大の島であり世界第三の大島。面積約740,000m²。(日本の約2倍)
ヨーロッパ植民地政策の名残で、元イギリス領の北部が 現在はマレーシア領サラワク州・サバ州とブルネイ‐ダルサラーム国領で、 元オランダ領南部、3分の2が現在はインドネシア領カリマンタン州(カリマンタン島とも)。

東カリマンタン、マハカム川下流のクテイから、インドネシア地域最古のサンスクリット碑文が発見されている(5世紀初頭のもの)。

民族的には、現在ボルネオに住む人々は、沿岸部に住むマレー人と内陸丘陵部に住む原マレー系の諸民族に 大きく二分されるが、歴史的に移民していた中国華僑系の人々もいる。

原マレー系の人々はしばしばダヤクという総称でよばれることもあるが、言語・文化的には多様な集団だという。
多くは焼畑による陸稲栽培民で、一部にはサゴヤシ栽培を主要な活動とする場合もある。
また北部山間部では水田耕作もみられる。

狩猟採集民のプナンは普通ダヤクとは区別されるが、言語的には 近隣の農耕民と大差はない。

マレー人と原マレー系住民との境界は社会的に流動的であるという。ボルネオでは イスラム教に改宗することによって社会的にマレー人と自他ともに認められる という現象が広くみられるという。宗教的帰属によるものであり「マレー人」の形成を考えるうえで重要な要素だという。

歴史的には、ボルネオの沿岸地域には海洋交易を基礎とする「土侯国」が歴史的に古くからあったが、14、15世紀から これらはイスラム化していった。こうしたイスラム土侯国としてはブルネイ、ポンティアナック、バンジャルマシンなどが 有力だった。(ブルネイはイギリスの保護国を経て1984年初に完全独立)
他の侯国は1860年にオランダ植民地政府によって 廃絶されるまで存続した。バンジャルマシンは現在、インドネシアのなかでもっともイスラム勢力の強い地域の一つ。

北西部ボルネオは19世紀中葉以降イギリスの影響下に入った。サラワクはイギリス人ブルック一族の支配のもとに 第二次世界大戦後まで形式的に自治を保った。かつてのボルネオ会社領北ボルネオ(サバ)とサラワクは 1963年マレーシア連邦内の東部2州として完全独立。

ボルネオには金、水銀、ダイヤモンドや、東南アジア有数の石油資源がある。

ボルネオ島最高峰のキナバル山(サバ州 標高4094m)はイバン民族などの聖なる地だという。

参考資料
・大辞泉(JapanKnowledge)
・日本大百科全書(小学館)[執筆者:内堀基光]

 
関連項目一覧
アダド 【サラワク州:ミラナウ民族:女神】
ウル 【サラワク州:ダヤク民族】
キナバル 【サバ州:イバン民族:山,聖地】
キノロヒンガン 【ドゥスン民族:女神】
タパ 【ダヤク民族:神】
タンドハン 【サバ州:魔物】
バランバラン 【ドゥスン民族:魔物】
マウィオング 【ミラナウ民族:死の国:犬】
マナン 【イバン民族:巫術師】
ユームン 【ドゥスン民族:神】
ロングマラン 【サラワク州:カヤン民族:死の国:河】

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